きほんのいいもの
平井かずみさん

第2話
気分を上げてくれる、
朝ごはんの器

1日のはじまりである朝ごはん、みなさんはどんな器を使っていますか?
暮らしまわりにあるとうれしいあれこれについて、
素敵なあの人に伺う連載。
今回は、フラワースタイリストの平井かずみさんに、
毎朝のお気に入りを教えていただきました。

「昼と夜をしっかり食べるので、朝は軽めです。食べるものはだいたい決まっていて、そのときの体調に合わせて足し引きしています」という平井さん。パンとコーヒーを基本に、ときにはヨーグルトや果物、スープを添えていただくのが定番です。
キッチンから漂う、コーヒーの香ばしい香りとともに、朝の気分を上げてくれるのが、大好きな器たち。「朝だから、器はお気に入りのものばかりにして、ごきげんになりたいんです」。メニューに合わせ、使う器はこれと決めていて、食卓には特に気に入っている器が並びます。
「食べるものはシンプルでも、好きな器を使うと満ち足りた気持ちになるから」
そんな朝の定番をご紹介します。

1雰囲気のあるアンティークの器をパン皿に

パン皿にしているのが、仙台にあるアンティークショップで購入した、フランスのアンティーク皿。古いものならではの味わいがあり、素朴なパンをのせただけでもさまになります。広いリム(お皿のふち)は料理をきれいに見せてくれる役割も。「毎日使うのにちょうどいい大きさで、10枚ほどをまとめて購入しました。朝ごはんのときはもちろん、人が来た時の取り皿にしたり、いろんな場面で使い勝手のいい器です」

2 食卓にリズムが生まれる高台付きの器

ヨーグルトを入れるのに愛用しているのが、富山のガラス作家・木下宝さんの器。「高台(こうだい)が付いていて、テーブルにいくつか器を並べたときに高低差ができるのがいいんです」と平井さん。こういう器が1つあると、平面的なテーブルに立体感が出て、バランスのよい見た目に。朝の食卓が楽しくなるといいます。さらにこの器は花活けにも活躍。「器のふちにぽろんと一輪引っ掛けて活けたり、ダリアなどを浮かべて横から眺めてもかわいいのです」

3 何をよそってもなじむスープボウル

スープを入れるのに使っているのが、茨城県笠間で作陶する桑原典子さんの器。「器作りと真摯に向き合い、日々の定番となるようなものを大事に作り続けている方で、とても使いやすいんです。マットな質感で、何をよそっても、どんな花を飾ってもなじみます」。優しい手触りで、カボチャのポタージュやミネストローネなど、朝の体を温めるスープを入れるのにぴったりの器です。

4 朝のコーヒーは小さなカップで

「朝はそんなにたくさんコーヒーを飲まないので、このちびっこサイズのカップがちょうどいいんです」とコーヒーカップは、陶芸家・棚橋祐介さんのカップを愛用。使い込むほどに、アンティークのような風合いに育っていくのが素敵なんだとか。ポットは結婚祝いにいただいたもので、マットな質感と美しい造形が気に入り、もう20年使っているもの。ポットにコーヒーを淹れたら半分を朝ごはんに、もう半分を保温ボトルに入れて仕事などに持っていくのが定番です。

シンプルなメニューでも、好きな器を組み合わせた食卓はとても豊かに見えます。さらに平井さんの工夫が、もう一つ。
「テーブルクロスを色付きのものにするのも気分が上がっておすすめです。今回は秋なので紫色に。春なら桜色、夏は水色にしたり。自分で好きな布を買ってきて、ちょうどいい大きさに縫って仕立てています」
朝ごはんは、1日を元気にスタートするための大事な時間。だからこそ、ちょっぴり手をかけてそのひと時を楽しみたいものです。

次回は、平井さんがリピートしている日用品について伺います。

写真:西希 文:加藤奈津子

<プロフィール>

平井かずみ平井かずみ

平井かずみ
(ひらいかずみ)

フラワースタイリスト。「café イカニカ」(東京・自由が丘)を拠点に、花の会やリース教室を全国各地で開催。草花をもっと身近に感じられるような「日常花」の提案をしている。著書に「あなたの暮らしに似合う花」(地球丸)、『ブーケとリース』(主婦の友社)など。http://ikanika.com/

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