『松浦弥太郎さんとGRAND X』インタビュー
松浦弥太郎さん

『松浦弥太郎さんとGRAND X』インタビュー

暮らしの上質な知恵と学びを発信するコミュニケーションメディア「くらしのきほん」の主宰者であり、エッセイストでもある松浦弥太郎さんが、クリエイティブディレクターとして監修する『GRAND X(グランエックス)』シリーズのスペシャルサイト『GRAND Xクラブ』が今年の8月にオープンいたしました。
 暮らしに寄り添い、暮らしのなかにこそ、豊かな学びや気づきがあると、様々なメディアでその大切さを教えてくれる松浦さん。『GRAND Xクラブ』を新たに手がけることになったきっかけとその思い、これからことをお話いただきました。

きっかけは、土鍋IH炊飯ジャーとの出会い

2005年に『暮しの手帖』の編集長に就任した時、あらためて、日々の食の豊かさと正しさを学ばなければと思いました。日々の食といえばごはん、では、おいしいごはんとは一体どんなものなんだろう。どうしたら一番おいしくごはんが炊けるのだろう、といろいろと学んだのです。すると、土鍋で炊いたごはんがいちばんおいしいとわかったんです。でも、土鍋でおいしくご飯を炊くのは、手間もかかり、意外とむつかしくて大変だと感じました。そんな気づきの末、たくさんある炊飯ジャーの中から自分なりに選んだのが、偶然にも、タイガー魔法瓶さんが、当時初めて発売した、土鍋IH炊飯ジャーだったのです。(2006年発売、GRAND X<THE 炊きたて>の旧型モデル)

 実際に使ってみると、炊きあがりの香りと甘み、そのとびきりのおいしさから、日々の食事が楽しみになり、あたりまえのようですが、おいしいごはんを食べるという、暮らしの豊かさを知りました。それから10年以上、今でも当たり前のように土鍋IH炊飯ジャーを使い続け、おいしいごはんを炊いて食べています。

 その後、僕は、クックパッドを経て、㈱おいしい健康に入社し、ある日、タイガー魔法瓶本社をお訪ねする機会がありました。

クリエイティブディレクターとして

その時、本社工場をじっくり見学させていただき、タイガー魔法瓶さんの、人の目と手を使ったものづくりの姿勢、そして生活者に対する愛情と思いに深く感動し、共感をしたんです。自分の使っている炊飯ジャーはこんなにていねいに作られているんだと。

タイガー魔法瓶さんが、こんなにも一生懸命にものづくりをしている姿勢を沢山の人に知ってほしい、そして、僕自身が土鍋IH炊飯ジャーを使い続けながら感動した体験と喜びを、もっと沢山の人に伝えたい、と強く思いました。(写真は、松浦さんが愛用するGRAND X<THE 炊きたて>の旧型モデル。)

ちょうどそのとき、タイガー魔法瓶さんでは、『GRAND Xクラブ』の新しい取り組みがスタートしようとしていたので、これまで自分が『暮しの手帖』で長年培ってきた編集技術とメディアコミュニケーションやビジュアル表現、そして魅力を言語化するという取り組みでお手伝いできたらと思い、お仕事をご一緒にすることになりました。

 リニューアルし、これからさらに育てていく『GRAND Xクラブ』によって、GRAND Xシリーズが実現できる、健康的で、あたたかな食生活と、すこやかで楽しい暮らし、そんな日々を励ますような、たくさんの発見と感動を伝えたい。グランエックスのきほんの「き」を、ひとつひとつ、ていねいに、言語化、ビジュアル化、コンテンツ化していくことで、上質で本物のおいしさとしあわせに出会える場を作っていきたいのです。

本当のおいしいとは何か、を突き詰めてみました。

そこで、本当の「おいしい」とは、どういうことなんだろうと突き詰めてみました。「おいしい」の先にあるもの、それは言葉にならない深い感動だと思ったんです。それで今回の『GRAND Xクラブ』の新しいコンセプトに、『あの人が“うん”という』テーマを掲げることに決めたのです。

 

人って本当においしいものを食べた瞬間、言葉よりも先に、うん、と頷くんです。自分の家族であったり、大切な人が、一口食べるたびに「おいしい」という言葉ではなく、ただ、「うん」と頷けるおいしさって最高じゃないですか。『あの人が“うん”という』。そんなすてきなシーンを、こつこつと届けていきたいと思いました。

 大切な人が「うん」と頷くおいしさ、それほど幸せなことってないと思います。
その先には前向きに生きる自分がいたり、人を愛したいと思う気持ち、つつましく幸せでいたいという心持ちが生まれるんだと思います。

隠された愛情表現を伝えていく。

タイガー魔法瓶さんは約100年の歴史の中で、これまでずっとぬくもりのあるアイデアで、新しい常識を作り続けてきました。それは、どうしたらもっとおいしく、健康で、しあわせな家庭の団らんに、寄りそうことができるのかを考え抜いた深い愛情です。

 ですから、『GRAND Xクラブ』では、『GRAND X』シリーズの魅力を発信すると同時に、お使いになられるお客様が、料理を通じて、どんな上質な暮らしを実現できるのかを、一緒に考えていけるようなコミュニティも作っていけたらいいなとも思っています。
 料理や食事、暮らしの中には、言葉では表現できない、さまざま感動があって、そういうものをビジュアル化であったり、言語化していくことで、僕たちが気づいたGRAND Xシリーズのひとつひとつの隠された魅力(=愛情表現)を沢山のお客様と分かち合っていきたいと。

松浦さんの考える豊かな暮らしとは。

暮らしの豊かさというのは人それぞれ違っていいと思うんですが、共通して言えるのは、しあわせに対して、いつも前向きな気持ちで向き合うことだと思います。
 暮らしというのは、すべてに学びと工夫があり、学びがあるということは感謝の気持ちが生まれ、そういう気持ちが、いつだって上質な豊かさの種になるのです。日々のすべてに、ありがとうの感謝の気持ちがわくことこそが豊かさだと思うんです。

松浦弥太郎さんが監修する『GRAND Xクラブ』では、著名な料理研究家などによる日々の料理、暮らしの工夫、日本の食のならわしなど、日々の暮らしに役立つ、たくさんの知恵とヒントが散りばめられています。『GRAND X』シリーズと共に、日々の暮らしが少し違ってみえる、あなただけの発見がきっとあるはず。

『あの人が「うん」という』しあわせをあなたへ。

<プロフィール>

松浦弥太郎

元「暮しの手帖」編集長、エッセイスト。1965年東京生まれ。多方面のメディアにてエッセイスト、編集者として活躍。2006年から15年3月まで、約9年間『暮しの手帖』の編集長を務める。その後、「くらしのきほん」編集長。新聞、雑誌の連載の他、ベストセラーに「今日もていねいに」「しごとのきほん くらしのきほん100」他多数。NHKラジオ第一「かれんスタイル」のパーソナリティとしても活躍。

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